トップ / このホームページができるまで / 世界一のホームページ創出プロジェクト 第二章 定義の必要性 第一項 定義づくりの意義 私たちが「世界一のホームページ」を製作するにあたって、はじめに手をつけたのは定義づくりであった。目指すべきホームページが「世界一」、つまり今までにない「新しい価値」を持つものである以上、現在あるホームページを徹底的に調べ上げ、その上を行くものを創り出さねばならないからである。そして何より、私たちが行うホームページづくりは「世界一の定義」を基盤とし、それを練り込みながら製作していくというものであるので、まず始めに定義というものが必要不可欠だったのである。定義の具体的な作成ステップを記しておく。 表2−1 定義作成のステップ
第二項 仮説 「世界一のホームページ」の定義を作成するにあたって、私たちは、どのような角度から注目すればよいのかについての仮説を立てることにした。そのために各メンバーが、世の中にある優れたホームページを探し出し、それぞれの観点で評価することを試みた。はじめに一件別事例研究報告書を示し、次にポイントをまとめた表を記した。
表2−2 ポイントのまとめ(1)
以上のようなポイントが、それぞれのホームページにはみられた。これを受けて、私たちはこれらのポイントを大きく三つに分類できるのではないか、という仮説を立てた。これを「三つの着眼点(仮説)」と呼ぶ。具体的な分類を下に示す。 表2−3 着眼点への分類
l ビジネスモデルへの貢献 その企業のビジネスモデルの中にホームページの使われ方が組み込まれており、ホームページ上での営みが直接企業の収益に影響を及ぼすものである。そのような視点で見たときに、ホームページをうまく使っているということであり、ネットビジネスなどがここに分類される。 l 企業の魅力のアピール どちらかと言うと、ユーザからの視点で見たときにホームページが使いやすく、企業や商品の魅力が伝えられるかである。ポータルサイトとして用いられているものや、クリックアンドモルタルの要素があるものなどが分類される。 l IT技術特性の活用 IT技術の特性である双方向コミュニケーションや、映像・音声の提供など、他のメディアにはない特性を大いに活用しているものである。 一つ断っておくと、ホームページは様々な側面を持っており、今回挙げたポイントだけがそのホームページの全てを評価するものではない。あくまで他と比較したうえでの特徴である。そのため、必ずしも一つのホームページが一つの着眼点に分類されるものではない。 なお、今回の研究結果は最終的に作られる定義の中の要素としても活用するものとする。 第二項で述べた「三つの着眼点(仮説)」を、それぞれ客観的な評価ランキングに置き換える。ここまでの「三つの着眼点(仮説)」は、いわば主観的な定義である。「世界一」を本当の意味で定義づけるためには、客観的な評価尺度でなければならない。そこで、『Fortune』、『ダイヤモンド』、『e-laday』などの雑誌で行われている公的なランキングや、日経新聞が主催しているホームページコンテストなどを引用して置き換えるのである。それぞれの着眼点に、公的なランキングを当てはめたものを以下の表に示す。 表2−4 三つの着眼点から公的ランキングへの置き換え
上の表に基づいてホームページを抽出し、体系的にまとめたものを表2−5に示す。 表2−5 ホームページの抽出
第四項 一件別事例研究 表2−5に示したホームページを調査研究するのだが、この数を一つ一つ調査していてはあまりに時間がかかりすぎるため、調査対象をさらに厳選した上で詳細な調査を行うことにした。以下に一件別事例研究報告書を示し、次にポイントをまとめた表を記した。
表2−6 ポイントのまとめ(2)
以上のようなポイントが抽出できた。これらのポイントから共通を探り出し、それらをグループに分け、まとめたものを定義とする。 第五項 同業他社の調査 今回、「三つの着眼点(仮説)」から抽出したホームページのほかに、同業他社のホームページも調査した。ジャンルを問わずあらゆるホームページの上を目指しているが、同業他社のそれを上回るのは最重要課題であるため、それまでの調査とは別に一件別事例研究を行ったのである。これまでと同様に、以下に一件別事例研究報告書を示し、次にポイントをまとめた表を記した。
表2−7 ポイントのまとめ(3)
以上が同業他社の研究から抜き出されたポイントである。これらに「三つの着眼点(仮説)」を基に調査した「まとめ(2)」を合わせ、さらに最初に調査して「三つの着眼点(仮説)」を描き出す基となった「まとめ(1)」を加えたうえで、定義をつくっていく。その間の詳しいステップは、次の章で述べる。
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