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改革テーマ実践研修

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ホタルめで散策できる高瀬川に

京都新聞(1996年1月31日)

 財団法人松下政経塾の地域塾「京都政経塾」の塾生たちがこのほど、京都市中京区の高瀬川沿いの木屋町通を人と自然が共存する遊歩道として整備するプランを立てた。水生植物を水際に植えて蛍が住みやすい環境にし、ポケットパークつきの歩道で人が親しむ案。京都市もこの区間で道路整備を予定しており、塾生たちは「より自然に優しい環境にし、川にホタルをよみがえらせたい」という。
 92年に開塾した京都政経塾は、各部会ごとにごみ問題や小学校の跡地利用など、地域に根ざした研究や実践活動をしている。
 プランを立てたのは環境部会の4人。環境問題を研究する中で、繁華街にありながら、かつてはホタルが乱舞するほど自然豊かだった高瀬川に注目した。ごみの投げ捨てや水質悪化が目立つ現在の改善を訴えようと、昨年は地元の高瀬川保勝会と協力し、子供の川遊びイベントも開いた。
 プランは親水性を高めると同時に、川に住む生物にも優しい環境整備を行政に訴えるため考えた。約150メートルの区間で、高瀬川については水際に木くいを並べ、カキツバタなどの水生植物を植えて、ホタルの餌となるカワニナが生息しやすい環境を整える。土手には生垣を設け、ごみの投げ捨てを防止する。また道路は川に隣接する西側道路を設け、生垣の切れ目にポケットパークを作って川に親しんでもらう。
 京都市は、木屋町通の二条―五条間で、歩道の石畳舗装化など、人に優しいコミュニティー道路整備を進めており、二条―御池間も96年に着工を予定している。市の案に対し、同部会の桂川孝裕さん(32)は「道路だけ整備しても、水生生物にはかえって悪影響になる。河川の整備一体で行なってほしい」と話す。今後、関係機関にプランを説明し、実現を働き掛けていくという。


 

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